ピューターズの店は、決して特別なことはしていません。
お客さまの立場を第一に、ものごとをいつも考える。
ただそれだけを意識し、実践しながら、
寿司屋、BAR、蕎麦屋と、食の世界を広げてきました。
社名の由来であるピューター、錫(すず)には、
熱がきわめて伝わりやすい性質と、やわらかな光沢があります。
質の高い料理ともてなしの心が、お客さまにここちよく伝わる。
お客さまの満足が、やさしい笑顔となって我々に返ってくる。
そんな、ひととひととの確かなつながりを、
なによりも大切にしたいという思いが、そこに込められています。
知識と経験と直感、その積み重ね。
美味しい店…。レストランは、なぜかそれだけでは流行りません。料理を中心とした店独自のトータル的なサービス。ディテールへのこだわりと全体の演出で人を惹きつけ、感動させる技量があって、はじめてリピーターを増やし、長年続くレストランにすることができます。
では成功させる秘訣は? 言葉にすると月並みになってしまいますが、それは知識と経験によるものです。そして何より重要な要素となっているのは、料理人としての直感。「これなら成功する」。私たち経営陣の勘、そして意見が合致して創ったレストランは、実際、そのすべてが黒字化を継続しています。
外的要因に非常に影響されやすい飲食の世界。良い時があれば悪い時もあります。しかし真剣勝負である以上、悪い時でも勝ち続ける経営をする責任があります。きちんと利益を出して継続できる店だけを創り、運営する。そしてすべての利害関係者にメリットを提供し続ける。それが私たちの責任です。
ピューターズのレストラン展開、飲食事業は、いつもそこが原点です。これから店舗の立地や業態、規模はさらに多様化していくけれど、一度立ち上げた店は確実に強い店にする。
継続こそが本来の力、だからです。
松下 義晴 Yoshiharu Matsushita
株式会社ピューターズ 代表取締役社長/C.E.O
学び、変化し続けるレストラン。
ピューターズのスタートは、1992年。恵比寿の商店街にあるごく普通の寿司屋だった「松栄」を、大々的にコンセプト転換した時でした。新生「松栄」の誕生。客単価はそれまでの3倍。しかし、店を愛してくださる常連のお客様でにぎわう寿司屋として、すっかり地元に定着しました。
これまでのやり方を変える。とても勇気がいることです。しかし、常にお客様を呼べる店とは日々変化しながら、成長している場所なのです。行くたびに新しい何かに触れられる。だからお客様は、その店を選んでくださる。つまり私たちが学び、研究したことは、タイミングを逃さずに確実に店創りに生かしていかなければなりません。レストランとは、変化し続けることで人が集い、それによって成長できるもの。そう私たちは信じています。
鯰江 真仁 Masahito Namazue
MASA'S KITCHEN
代表取締役料理長
料理人として、自分自身が変わり続けること。
魅力的なレストランとは、常に新しい驚きを与えてくれる場所。それが一瞬で終わらず、長く長く続いていく場所であること。いつも同じ料理、同じ空気ではあっという間に飽きられてしまう。私は料理人とは、変化することに敏感で貪欲でなければいけないと思っています。また、料理というのはワクがあるようで本当はないものです。私の料理を「中華じゃない」とおっしゃるお客様が案外少なくありません。その裏にある言葉は「型にはまりきっていない」ということ。私にはとても嬉しい褒め言葉です。独自の感覚やインスピレーションを大切にして、思う存分新しい料理を世に出していく。お客様はそこに期待し、定期的に足を運んでくださるんだな、そう感じています。
いろんな場所でいろんな料理を食べているお客様たち。私たちは、まずそれに負けてはいけない。時間の許す限り国内・海外のレストランを周り参考にする。また、たくさんの仕入先企業などとコミュニケーションを取り、情報収集を行う。特に1カ月に一度コースメニューを変える中では、肉、海鮮、野菜、中華食材などなど、たくさんの農家や仕入れ先企業の方々と接する私は、価格交渉などよりも食のアイデアを語りあえるようなお付き合いができると嬉しいと考えています。
「MASA'S KITCHEN」は、ピューターズの一員でありながら他の店舗とは一線を画し、個人の夢を実現できる場とも言えます。やはりこだわりたいのは「結果を出す」こと。人が絶えない活気に満ちたレストランの継続のために、常に魅力的に変わっていくことに貪欲であり続けます。
オープンから1年3ヶ月後、ミシュランガイド東京で初めて星を獲得。その後、9年連続で星を獲得しました。